文化の融合を実感しながらワインに舌鼓

ここをクリックすると現地で撮影した画像をご覧頂けます。
※「運河巡りボートツアー」
4-10月 9:30-21:00
30分おきに運行
運行は一年中だが、冬季は1日4回ほどになるので現地で要確認のこと
※「アルザス民族博物館 Musee Alsacien」
23-25 Quai St.Nicolas
TEL0388355536
10:00-12:00&13:30-18:00(日-17:00迄)
火曜休み
※Barr
観光案内所 TEL0388086665

※Riquewihr
観光案内所 TEL0389490840

イラスト_1 アルザスというとあなたは何を連想しますか? アルコールが好きな人ならワイン、文学少女だった人ならやっぱり「最後の授業」でしょうか?
 そう、先生が「明日からドイツ語を話さないといけなくなります。フランス語の授業は今日までです」という場面、有名ですよね。私は初めて読んだ時には「そんな次の日から他の言葉で授業できるの?」などと、ストーリーそっちのけで心配していた覚えがあります。(笑)

 実際このアルザス地方はフランスとドイツの国境にほど近く、戦争のたびにフランス領になったりドイツ領になったりと物語通りの変化を送ってきた場所。そのためか食べ物や建物などもフランスというイメージとはひと味違った独特のドイツっぽさがあります。

今回はこのアルザス地方をご紹介します。

■ストラスブール Strasbourg

  アルザス地方は地図で見ると西をヴォージュ山脈に、東をライン川に囲まれた南北に細長い形をしています。ライン川を越えればそこはもうドイツ。ほとんど隣町の感覚です。

 このアルザス地方の北の端に近いところがこの地方最大の都市ストラスブール。ヨーロッパのほぼ中央に位置する地の利から昔から「欧州の十字路」と呼ばれ栄えた街です。ストラスブールという名前も現地の言葉に訳すと「道の町」という意味なんだそうですよ、知ってました?(当然私は知りませんでした、はい(苦笑))
 ちなみにグーテンベルグが印刷術を発明したのはこのストラスブールだったそうで、彼の名前の付いた広場には銅像もちゃんと建っています。

 さて、このストラスブールの見所と言えば、なんといっても運河に囲まれた旧市街。
 ほぼ中心にそびえ立つストラスブール大聖堂(Cathedrale de Strasbourg)は12時30分にからくり時計の動く天文時計で有名ですが、時間があるなら是非教会の中へも入ってみて下さい。ゴシック建築の傑作と言われているだけあって、豪華絢爛とはこのこと。よくぞまあこんなものを作ったなあ、いったいいくらかかったんだろう、とつい俗なことを思ってしまうこと間違いなしです。神さまの前でそんなこと思ったらバチが当たるか(もう遅いって)

 その大聖堂のすぐ側にあるのは、ストラスブールの司教侯たちの館だったパレ・ロアン(Palais Rohan)。ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂を手がけたのと同じ人が設計したんだそうで豪勢で優雅な建物です。なんといっても名前が「Palais=宮殿」ですから押して知るべし。聖職者って金持ちだったのねえ。今は博物館になっています。
 パレ・ロアン横の広場からは運河巡りのボートツアーも出ています。

 この地方独特の木組みの家がなんとなくドイツやスイスを思わせるこの旧市街、圧巻はフランスの中世の町並が丸ごと保存されているという地区プティット・フランス(Ptetite France)。ユネスコ世界遺産にも登録されています。このドイツ風の一角をなぜゆえプティト・フランスと称するかと言えば、昔この辺りにフランスの所有する病院があったからなんだそう。この独特の家の中を見てみたくなったらアルザス民族博物館(Musee Alsacien)へ。三階建ての建物が丸ごと博物館になっています。

 歩いてまわっても大した距離のない旧市街は、夜も周りの運河をライトアップしていてちょっと北海道は小樽のような雰囲気。ただ狭い路地も多いので一人歩きにはご注意を。またHospital Civil(病院の門)と呼ばれている地域の辺りは、いわゆる夜の店も多く人通りも少ないので気を付けるようにして下さいね。

■バール Barr

  ものの本によると、ヴォージュ山脈の東側の麓に広がるワイン用のブドウ畑の総面積はなんと1万2500ヘクタールにも及ぶのだそうです。このブドウ畑を縫うようにして走るのがアルザス・ワイン街道。南北170km程この街道沿いには地ワインを売り物にした小さな街が100以上も点在しています。

 今回はブドウ棚が街のすぐそばまで広がりいくつものワインセラーがあるバール(Barr)のワイン祭、、そして戦災を受けずに「ブドウ畑の真珠」として親しまれるリクヴィル(Riquewihr)をご紹介しましょう。

 毎年10月の上旬にワイン祭が開かれるバール。今年は50周年にあたり、中心の広場には大きな舞台が作られて様々なイベントが開催されてました。街のいたる道には露天が立ち、カラフルなお菓子や食べ物を売っています。まずは広場の近くで売っているグラスを購入。これは毎年作られているこのお祭り用のものらしいのですが、これを持っていると街の様々なところで発酵する前のワイン=ブドウジュースを飲ませてもらえます。いわゆるマイグラスってことですね。もちろん制限なしだけど、非常に甘いので実はそんなに飲めません。うーん、商売上手!(笑) ジュースじゃねえ、という方はワインセラーへどうぞ。

 街の至る所に看板を掲げるワインセラーは、祭の時期はやはりワイン&軽い食べ物を出すお店を外に出し、おいしそうな匂いを道に漂わせています。もちろんワインの試飲はできますし、持ち帰り用のワインも購入できますから、いろいろ飲ませてもらって好きなワインを見つけましょう。レストランも多い街ですが、時間によっては混んでいるので、こんなお店をハシゴしてお昼、なんてのも一案かも。

  さて、祭のハイライトはなんといってもパレードです。様々な飾り付けをした車や仮装した人々が練り歩くこのパレード、実はコンテストも兼ねているのだそうです。時間の関係で結果を見ることはできませんでしたが(旅行者はつらいよ)祭は深夜まで盛り上がるそうですので、日程に余裕があれば一晩宿を取ってゆっくり楽しむのがいいかもしれません。

 ワイン祭に関しては、9月下旬から10月中旬にかけてあちこちの街で開催されます。どの街の観光案内所でもアルザスの年間イベントスケジュールを手に入れることが出来ますから、これでスケジュールをチェックしてから出掛けることをお勧めします。
 また、祭の間はどこの街も車の進入禁止です。ワイン街道は街の中心を通っていることが多く、ドライブの途中にこのような場所にあたるとぐるっと迂回するはめになります。周辺の車の路上駐車も増えるので運転にはくれぐれも注意するようにして下さい。

■Riquewihr リクヴィル

 「アルザスの真珠」又は「ブドウ畑の真珠」として親しまれるリクヴィルは、戦災を受けずにそのまま中世の街が残っている場所。ワイン街道沿いの街の中でも一大観光名所として名を馳せています。

 街はいまだに城壁に囲まれ、中心を抜ける大通り沿いには店やカーヴ(ワインセラー)が建ち並び、そこから街の外へ向かって細い路地が無数に伸びています。かなり山の中腹に位置するため、石畳の道はどこもゆるやかな坂。歩きやすい靴で探索しましょうね。

 この街も無数のワインセラーがあり、特に有名なHugel&Filsは1639年創業の老舗。さすがの品揃えは試飲だけで酔っぱらいそうな勢いです。(おい)
 この地方特産のクリスタルガラスのお店もたくさんありますが、特に私のお薦めは、アルザス地方の名物クグロフ。どこでもある干しぶどう入のブリオッシュですが、大通り沿いにこのクグロフの専門店らしき店があります。店構えは小さいですが焼きたてを売っていますから、是非チャレンジしてみて下さいね。

 リクヴィルは街の外に駐車スペースがあり、基本的には車は街の中には入れません。街中に宿泊する際のみ入ることができますが、かなりわかりにくい細い道を迂回しながら入ることになるので、宿で道順をきちんと確認するようにして下さいね。

 独特の木組みの家が中世そのままに建ち並び、白い壁には赤いゼラニウム。リクヴィルは本当に美しい街です。是非、街の隅々までのんびり探索してみて下さいね。

■Strasbourgへの行き方

Amsterdamから約600km。
様々なルートがあるが、ドイツ側アウトバーンでライン川沿いを南下し、Karlsruheを経由してフランス側へ入るルートが走りやすくてお勧め。
電車の場合はパリ東駅より約4時間。

Strasbourg観光案内所 TEL0388522828

アルザス観光局公式サイト(英語・フランス語)
www.tourisme-alsace.com/

フランス政府観光局公式サイト(日本語)
www.franceinformation.or.jp/index/index.html

おまけ情報
アルザスではあちらこちらでコウノトリモチーフのものを見かけます。実はこのコウノトリは渡り鳥で、アルザス地方で夏を迎え子育てをすることから、地方の名物的な捉え方をされているのだそうです。

■アルザスワイン基礎知識

フランス北東部、ライン川を隔ててドイツと国境を接するアルザス地方はフランスのワイン産地としては北限に位置する。
アルザス・ワインの特徴は単一品種から醸造されること。(Hugel&Filsなど一部例外も有)
そのため、アルザス・ワインはラベルにブドウの品種を明記することが義務づけられている。
生産されるブドウは白ワイン用が六種類(リースリング、ゲヴルツトラミネール、トケイ・ピノ・グリ、ミュスカ、シルヴァネール、ピノ・ブラン)、赤ワイン用が一種類(ピノ・ノワール)。 貴腐ワイン(セレクション・ド・グラン・ノーブル)やシャンパンと同じ製法でつくられる発泡酒(クレマン・ダルザス)なども。

では、次回もお楽しみに!

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